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zoom RSS 京都に「横山大観」を観に行く  京都国立近代美術館

<<   作成日時 : 2018/06/15 02:15   >>

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世の中 まだまだ一向に落ち着きを見せず・・・ 大きく深呼吸をするような・・・ ため息がでる事ばかり起きていますが  ここ我が家では 子供たちが・・・病気も事故もなく グレもせず真面目に育ってくれて・・とりあえず独立して家を出たので 今は家人と2人暮らし 静かな日々を送っております みなさんのところはどうでしょうか

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                  生誕150年 横山大観展  京都国立近代美術館 6月8日〜7月1日前期
                                                 7月3日〜7月22日後期



というわけで 京都は近代美術館に 横山大観を観に行きました  

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本日 京都は梅雨空です 東山の峰を低く垂れこめた雲が通りすぎ 時折 小雨が涼しい風と共に・・・



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いつものごとく 白川沿いに岡崎へと向かいます 白川の水嵩も心なしか増しているようです・・




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京都国立近代美術館に到着 雨天のせいか? 人は少なめです ここへは なんと 高橋由一展以来ですから 6年ぶりです そんなにご無沙汰感がないのは 向いの京都市美術館にたまに行くことがあるからですかね


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    その京都市美術館は 現在再整備中で 来年中にリニューアルオープンだそうです



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       ということで 例のごとく エレベータで3階の横山大観展会場へ




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横山大観(1868〜1958)といえば 言わずと知れた 日本画家の大家です 明治元年生まれで 今年が生誕150年ということでの展覧会です 大観は新設されたばかりの東京美術学校(一期生 後の東京芸術大学)で 岡倉 天心(1863〜1913)から学ぶということですが 天心は画家ではなく 年齢も大観に近いですね 天心は美術史に精通しておりました 美術学校を卒業した大観はしばらくの間 京都で絵の修行?をしております その後 母校東京美術学校の教師になりますが 校長だった天心がスキャンダル?で美術学校を辞職すると大観も同調して美術学校を去り 同じく 辞職した教師たちとともに天心の日本美術院の立ち上げに参加します

私としては 幼い頃 銭湯に行くと 絵に関して一家言持っていそうなおじさんたちが湯船に浸かりながら壁面いっぱいに描かれている富士山の絵を観て 「たいかんですな」 「うん たいかんです」とか言っていたのを覚えています そのときは大きな絵を観ているから 「たいかん」だと思っていたのですが 横山大観の事だと気づいたのは随分後のことです(笑) もちろん大観は銭湯で富士の絵は描きませんよね・・銭湯の富士の絵のルーツが大観にあり・・・とでも言っていたのでしょうか・・ね

注・・・始めて銭湯に富士の絵が描かれたのは1912年 江戸の神田猿楽町にあったキカイ湯の男風呂の壁面 描いたのは広告画家・・今でいうところイラストレーターの川越広四郎(1884〜1933)である 大観とは関係なし(笑)

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                          乾坤輝く   1940年  足立美術館蔵

足立美術館と言えば 美術館に併設されている日本庭園も見事なものですが 横山大観の作品を数多く所蔵しているので有名です  この富士の絵は山海二十題」のうちの一点 1940年は、紀元2600年に当たっており これを祝うということで 霊峰と旭日と瑞鶴の三点セットですね(笑) 記念切手の絵柄になりましたね



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                         龍躍る   1940年  足立美術館蔵

大観は生涯に富士が描かれている絵を千数百点描いたと言われています まあそれだけ描けば 偽物も数多く出回ります(笑) 足立美術館には 大観の富士の絵が13点ありますが もちろん みんな本物です この作品は60年以上行方不明だったが 2002年に現存が確認され 足立美術館に所蔵された


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                     白衣観音  1908年  個人蔵  

1912年の大観の画集に載っていたものの その後行方不明になっていた作品 2015年に所有者から 鑑定を依頼され 東京国立近代美術館が調査 100年以上所在不明だった大観の作品であると発表したもので 今回初の出品        

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                       彗星  1912年   個人蔵

1910年に76年周期で地球に近づいたハレー彗星を水墨画で描いた作品 こんなものまで描いているのですね しかも 墨で・・・  この前のハレー彗星は観ましたか この次は2061年ですよ 




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                瀑布(ナイヤガラの滝 万里の長城) 1911年  佐野東石美術館蔵

大観は 1904年にアメリカへ 1910年に清へ訪問しており その時観た圧巻の情景を なんと左右セットで屏風にしています 今は何かと微妙な関係の国同士ですがね・・ また 群青や緑青の岩絵具の使い方がいい 金屏風のなかでうるさくなく アクセントになっていますね 

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               東京国立近代美術館で この「瀑布」を鑑賞する 天皇夫妻




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                   生々流転  1923年  重文  東京国立近代美術館蔵

大観の作品で重文指定の2点の内の一つ(もう一つは瀟湘八景 後期展示) 全長40mの絵巻物 一度に全ては観れないので小出しに見せます(笑) 生々流転とは 山間に湧く雲が一粒の滴となり 地に落ちて川になり 川はさらに山の木々や動物 人間の生命を育み やがて海へと流れ込む 海は龍が如く荒れ狂い 水はついに雲となって天へと昇り そして振り出しに戻る その輪廻転生を大観は持てる水墨技法を駆使して描き出している

大観といえば 没線描法というか いわゆる朦朧体・縹緲体(はっきりとした輪郭の線ではなく ぼかした感じで描く)と 揶揄を込めて言われたりしてましたが  例えば 竹林や森の木々 人が着ている服の布が風で動く 川の水の流れ 何層もの空気を通して観た遠くの風景など 人の目には それらが揺れやブレて見えますよね 今回の展示で大観の作品を観ていると その揺れやブレがわかるのです 私だけかもしれませんが・・・朦朧とした揺れやブレを描く・・・今まで描いた人はいませんよね どの様に動きのある場面の絵でも一瞬の止まった絵として描かれています・・・自分が観えたものをそのまま描こうとすると朦朧体になる・・・大したものです大観は・・



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                     夜桜   1929年  大倉集古館蔵

この夜桜は 1930年にローマで開かれた当時の日本代表する画家たちの日本美術展に 大観が出品した15点の内の一つ ちなみに川合玉堂は10点 竹内栖鳳は5点 さてこの夜桜は富田溪仙(1879〜1936)の祇園夜桜に影響を受けている言われています 大観は祇園夜桜をたいへん気に入っていました 後に譲り受けています しかしながら 祇園夜桜は枝垂桜ですが 大観の夜桜は山桜です 祇園夜桜から インスピレーションを得たけれども・・・日本の桜は女々しい様な枝垂れじゃやないぞ ばあっと力強く咲く山桜じゃ・・・ そこは大観流に仕上げていますね


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                    紅葉     1931年   足立美術館蔵

今回の展覧会で私は夜桜とこの紅葉を観たかった 2作品とも前期のみの展示(7月1日まで)ですのでお早めに
さてこの紅葉ですが もとは北沢コレクションだったもので 昭和53年に名古屋で開かれた横山大観展で足立全康(1899〜1990)がこの紅葉を観て感銘受けて 2年がかりで手に入れて足立美術館へ 実に 鮮やかな色彩でやや平面的に見える紅葉の葉っぱを濃淡をつけることで 立体的というか 奥行を出しています やや鼻につくというか 受けを狙うというか 出来すぎのバランスの良い構図ですが いやあ 見事です ずーっと観ていても飽きが来ませんね 


横山大観の作品はかなりの数がありますが 今回の展覧会 前期と後期両方観れば 大観とはさくっとこんなもんかぐらいはわかるのではないでしょうかね・・ 願わくば 足立美術館から 大観の名品「雨霽る」があればなおよかった(笑)


                                        ということで  おしまい

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