ルーヴル美術館展 大阪市立美術館

今年もあとわずかになって来ました こちら 上方ではなんと 2025年に万国博覧会(エキスポ)が再度開催決定となり 関係者だけで盛り上がって?おります(笑) 江戸では2020年にオリンピックですか・・・ 私の生涯で2度のオリンピックとエキスポが開催されようとは思いもしませんでしたが・・・ あの当時は どうしてもオリンピックとエキスポを日本で開催するのだ しなければいけないという 日本と国民が一丸となった使命感がありました それが 戦争で何もかも失って 一面の焼け野原から立ち上がった日本の世界に示す矜持でした  今回は何のために・・他にやることがあるんじゃないのかな・・・と ため息がつく今日この頃です(笑) みなさんはどうお過ごしでしょうか 特に地方に住まいの方 頑張ってください 江戸や上方のまねをせずに しっかりと土地に根を生やして創意工夫改善努力してください 私は地方自治を応援します

ということで
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                 ルーヴル美術館展 肖像芸術 人は人をどう表現してきたか
                                      大阪市立美術館  平成31年1月14日まで

師走の世間が忙し時に 大阪市立美術館にルーブル美術館展を観に行きました


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例のごとく 天王寺で降りて 天王寺公園へ向かうと あれれ 様子が変わっていました 前回ここに来たのは 2014年の特別展 「こども展」以来ですから 4年ぶりです 


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2015年10月に リニューアルオープンした 天王寺芝生公園こと てんしば だそうです あの花壇やら噴水やらがなくなっています どころか 公園入口にあった料金ゲートがありません



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       入場無料で オシャレな?お店の間を通りぬけて 一息で美術館まで行けます 



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しかも まだ 周りは工事中ですが 動物園の新しいゲートができていました これまで 動物園の入り口は新世界の方にしかありませんでした あのおどろおどろした?(笑)入り口からすると こちらに入り口がなかったことがいままで不思議です ここだとJR天王寺駅かもすぐです



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        公園が無料になったせいか 慶沢園は有料になっていました



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                   市立美術館は変わらない・・・ですね



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                      では ルーヴル美術館展へ


ルーヴル美術館は その収蔵品が35~40万点あると言われています 言われていますとは 誰も正確に数えた事がない・・ということではなく 分類の仕方や数え方の違いです しかもまだまだ分類がされていない収蔵品もあります ルーヴル美術館は 各8部門の専門分野ごとに収蔵作品が分類されて 研究され展示されています  言うまでもなくとにかく懐の深い美術館です どんなテーマでもある程度の収蔵品をまとめて 世界中の美術館へルーブルのネームバリューで出稼ぎさせることが出来ます で 今回の日本への出稼ぎの売りは 3000年以上も前の古代メソポタミアの彫像や古代エジプトのマスクから19世紀ヨーロッパの絵画・彫刻まで きわめて広範にわたる時代・地域の作品を対象としながら 肖像が担ってきた社会的役割や表現上の特質を浮き彫りにします 身近でありながら 奥深い肖像芸術の魅力に迫る本格的な展覧会 だそうです 


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       棺に由来するマスク    新王国時代 第18王朝 アメンへテプ3世の治世(前1391-前1353年)      
エジプトのミイラの棺の蓋に打ち付けられていたマスクですね 3000年以上も前に作られたものですが 間近でみても 肌のつやが・・いや・・木材ですね・・いいですね 大きな目と弓なりの眉は青いガラスによる太い線で優美に形作られ、目の中は黒と白の石の象ぞう嵌がんで彩られています こうした技法は 第18王朝 アメンヘテプ3世の治世に制作されたマスクの特徴 だそうです こういうことも 専門部門の研究の成果ですね・・



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                       女性の肖像  2世紀後半  

エジプトのミイラの棺のマスク・・というか板切れになっています・・も 時代が下り ローマ帝国の支配下になると ローマ(ギリシャ)美術の影響で死者の顔も写実的に描かれています これなどは 自分が死んだ時に棺に付けるために 生前のまだ元気で若く美し時に描かせておいたものでしょうかね・・ 

 


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                アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)  アントワーヌ=ジャン・グロ

1796年 ナポレオン・ボナパルト(1769~1821)はイタリア遠征で北イタリアのアルコレ橋でオーストリア軍と戦闘になった時 士気を高めるため自らフランス旗を抱えて敵陣に突入して勝利した時の姿を 後にアントワーヌ=ジャン・グロ(1771~1835)に描かせました その時の本作品は現在ヴェルサイユ宮殿美術館にあり この作品は 本作品の前段階の習作です なぜ 習作が先に描かれたというと 当時27歳だったナポレオンは落ち着きがなく ジャン・グロの前で ポーズを長時間取ることができなかった そのためにジャン・グロは手早く描き上げたのがこれで 後にこれをもとに完成品を描いたという



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             ナポレオン1世のデスマスク  フランチェスコ・アントンマルキ 1833年

1821年5月5日にセントヘレナ島に島流しにされていたナポレオンが死んだ(死因は不明)時にイギリス人の主治医だったバートンが石膏でデスマスクを作成しました 後に同じく主治医であったイタリア人のフランチェスコ・アントンマルキは デスマスクの顔の部分だけを持ち去ってしまいます おそらく金になると踏んだのでしょう やがて1833年にデスマスクの複製をブロンズと石膏で作成し 金持ち相手に予約制で限定販売しました それを買ったのが当時のフランス国王ルイ=フィリップです ルイ=フィリップは アントンマルキが販売したデスマスクの複製のうち ブロンズ製5点 石膏製25点を入手したことが知られています 本作品はそのうちの1点 だそうです

 


閑話休題
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                   市立美術館の美術ホールで一休み



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                  女性の肖像(美しきナーニ)  ヴェロネーゼ 1560年?

今回のルーブル展の目玉の一つと言っていいでしょう ヴェロネーゼ(1528~1588)の有名な肖像画ですね 永い間 何が ナーニなのかよくわからない作品でした ナーニ家の女性ということが定説でしたが まったく関係がないことがわかり 現在この描かれた女性が誰なのかわかりません 左手に指輪 胸が四角に開けた服を着ているので 既婚の女性とわかります 手を胸に当てるしぐさは 伴侶への忠実さを示すポーズと解釈されています ということですが 私はそうは思いません ほ~っと・・既婚の女性は娘時代とちがって色々と大変なのよ・・・日々のお祈りさえ出来ないの・・・ 


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               性格表現の頭像   フランツ・X・メッサーシュミット   1771~83?  

フランツ・クサファー・メッサーシュミット(1736~1783)はオーストリアアカデミアの教授でしたが 次第に精神を病み教授職を辞すると アトリエにこもり 自分自身をモデルにした奇抜な作品をつくりました しかし かれは本当に精神を・・・いわゆる今でいうところの精神異常者だったのでしょうか かれの作品の数々を観ると 確かに尋常じゃないものを感じますが 自分の病んだ部分をわりと冷静に観察しているようにもみえます まさに 紙一重の境界線上を行ったり来たりしていたのでしょうかね・・・


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                     春   ジュゼッペ・アルチンボルド  1573年

ジュゼッペ・アルチンボルド(1526~1593)のこれまた 超有名な作品ですね 今回は春と秋の2作品が展示されています ルーブル美術館には この2作品と夏と冬が収蔵されています 誰でも一度は目にしたことがある?とおもいますが 私はアルチンボルドの実物を観るのは今回がはじめてです アルチンボルドはハプスブルク家(フェルディナント1世)のお抱え画家になり 代々の神聖ローマ皇帝に仕えました この春は 皇帝マクシミリアン2世からアウグスト・ザクセン選帝侯への贈り物として 1573年に制作された4点組みの連作「四季」の一つです
 さて アルチンボルドはなぜ こんな奇妙奇天烈な肖像画を描いたのでしょうか 多種多様な草花からなる「春」の奇妙な肖像は 万物を掌握し 統治する皇帝の権力を象徴してもいるのです という説明ですが 当時の人たちもそう思っていたのでしょうかね アルチンボルドが描く 数々の奇妙奇天烈な絵画を観ながら 皇帝以下並居る諸侯連中が感心しているのを想像すると どうしたって可笑しいです それとアルチンボルドの作品を観る度に 歌川国芳を連想するのは私だけでしょうか・・・





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さて ルーブル美術館展を終わって外へ出ると まだまだ 空は青く晴れ上がっています 今日一日はよい天気のままでいきそうです


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天王寺公園がこんなになってしまって あの猫たちはどうなってしまったのだろうと心配したのですが どっこいたくましくこの冬の下で生きていました


                    寒空や 背中丸めて のら渡世


                          ということで おしまい どなたさまもよいお年でありますように