最古の 日本刀の世界 春日大社国宝殿 童子切安綱を観に行く

本日 急に寒くなりました まあ 冬だから仕方ないですが 昨日まで異例続きの暖かい日々だったので 外へ出るのが 億劫になっております まあ そんなことも言ってもおられず  春日大社国宝殿へ 名刀を観にいきました 今だ 刀ブームは続いているのですね とうとうあの 童子切までもが 奈良 春日大社まで出稼ぎに来ています どうせなら 大包平とセットで展示してくれたらよかったのだけれど 今回の古伯耆とは関係ないけど・・・

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最古の 日本刀の世界 安綱・ 古伯耆展 春日大社国宝殿  3月1日まで


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寒さで お昼前ですが奈良の街は人っ子一人いません しかしお鹿さまはのんびりと日向ぼっこをしております



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奈博の周りにもいるのは お鹿さまばかりです 



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さて 現在 奈博では 特別展「北方鎮護のカミ 毘沙門天」が行われておりますが お鹿さま以外 誰もおりません 毘沙門天とは四天王の多聞天のことです 中学生の時に東寺にある平安京の羅城門の上に安置してあったといわれる兜跋毘沙門天立像・・言い伝えでは空海が唐より持ち帰り東寺に伝わり 将門の乱の時に羅城門に安置・・を徹底的に調査したことがあります あの像の高さから羅城門の楼上(2階部分)の高さなどが推測されますが 確かなことはわかりません



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気を取り直して 春日大社へ


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春日大社参道を行けども 誰もおりません いつもなら 観光客やら外国人やらがいるのですが・・・・


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途中で お鹿さまから 誰やお前は と呼び止められましたが 私だとわかると チェっと舌を鳴らして道をあけてくれました 怖いですね


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周りを見ると お鹿さまの輩たちがたむろして 時折鋭い視線を投げかけてます ホントにここは人間が来るところじゃないです


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私は お鹿さまを避けるように 春日大社国宝殿の方へむかいます


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春日大社国宝殿  私が以前に来たのは 中学生ぐらいの時ですから 半世紀ぶりですか(笑) 綺麗になっております パンフレットによりますと 第60次式年造替記念事業として 平成28年10月1日にリニューアルオープンしたとのことです 


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もちろん ここにも眼つきの鋭いお鹿さましかおりませんでしたので チケットを見せて中に入りました・・・


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さて 中にはいると・・・誰もおりませんが・・春日若宮おん祭で舞楽に使う 日本最大の鼉太鼓が出迎えてくれます 2階の展示室には鎌倉時代の鼉太鼓 重文 が展示してあります 


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古伯耆ということで 今の鳥取県の紹介がてらに 砂鉄からたたら製鉄で鋼を取り出したものの その展示もありました いや 現在も昔のたたら場が鳥取に残っているわけではありません 昔のたたら場から出土したものです 念のため


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で 早速 2階へ  


最古の 日本刀の世界 安綱・ 古伯耆展 ということで この間 京博での 京のかたな展 を紹介しました 今回は 京山城の宗近 古備前の友成と並ぶ 三大刀工のひとり 安綱の業物を中心に全国から国宝 重文を含めて39振りの刀剣を集めた展示会です 安綱は大変有名な刀工ですが その人物については詳しくはわかりません ほぼ 宗近や友成と同時代の刀工であるというのが定説です 何せ 安綱作とされる太刀のほとんどが伝説的な云われがありますからね



太刀 銘安綱(名物童子切)国宝 平安時代 東博蔵.png

太刀 銘安綱(名物童子切)国宝 平安時代後期 東博蔵

展示の超目玉 そして安綱の最高傑作 名物童子切です 滅多に東博も外部出品しない天下五剣のひとつですね さすが春日大社です 太刀としてもかの 大包平 国宝 東博蔵と並ぶ日本刀の最高峰とのことです 童子切とは 源頼光と四天王たちが 大江山の酒呑童子を退治した折に童子の首を切ったという伝説の刀です 私が見たところ それほど刀身に厚みがあるというものではありません これで鬼の首を切り落とせたのかとおもいましたが(笑) 実際に試し斬りで6体の胴を切り落としたというから 切れ味は凄いのでしょう 来歴は 足利将軍家から秀吉→本阿弥→徳川家康 秀忠→越前松平家→越後松平家→津山松平家→玉利三之助→村山寛二→渡邊三郎→文化庁 



太刀 無銘(薄緑丸)平安時代 箱根神社蔵.png

太刀 無銘(薄緑丸)平安時代後期 箱根神社蔵

京のかたな展で 北野天満宮の鬼切とともに大覚寺蔵の薄緑が展示されていましたが こちらの方は箱根神社の方に伝わる薄緑(丸)です もちろん こちらの方も鬼切が展示(前期のみ)されていました この薄緑丸は 1193年5月28日の曽我兄弟の仇討ちで工藤祐経を斬ったとされる刀です その後に頼朝が箱根権現(箱根神社)に奉納したという源氏重代の宝刀です ただ鬼切とは違い銘がなく 安綱ではなく宗近の作ではないかとされています 箱根神社にはさらに源氏の宝刀である微塵丸もありますね 



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太刀 無銘(古伯耆 伝安綱) 平安時代後期 春日大社蔵

昭和14年に春日大社本殿に付随した宝庫の屋根裏から錆びついたままの状態で発見されました 平成29年にこれを研磨したら 古伯耆の太刀としての特徴ありと確認されたものです 安綱の作かあるいは その一門によるものではないかといわれています


この展示会は 古伯耆 安綱とその一門の刀剣で 国宝 重文に指定された刀剣のほぼ全が展示されております 


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太刀 銘安家 国宝 平安時代後期 京博蔵

安家は 平安時代末期に活動した刀工で 安綱の一門といわれてます 「安家」銘は書風だけでなく切る位置まで安綱に合わせています 当時の工房においては技術や作風までが 同じように伝習されていたのですね この刀は確実に安家作として黒田家に伝来したものでです 



春日大社のことは 以前に記事を書いて紹介しました 元々は鹿島神宮より武甕槌命が白鹿に乗って勧進されたという 武甕槌命といえば布都御魂の剣を持っている 神々の中でも武闘派ですね 春日の神奈備信仰 御蓋山の赤童子も剣を持った姿で描かれております そんなこんなで 春日大社に古い時代より刀剣が所蔵されており 特に鎌倉時代以降は武士による武具の奉納が行われた


黒漆平文飾剣 (柄欠失)刀身 国宝 平安時代 春日大社蔵.png

黒漆平文飾剣(柄欠失)刀身  国宝 平安時代 春日大社蔵

古代の直刀から反りのある刀に移行する過渡期の刀ということです 切先が両刃造(小鳥造)で 腰元で反りがついている 平安時代の作といわれるが 正倉院の御物と同じような特徴があります



ということで 春日大社国宝殿には 刀剣以外にも国宝の鎧兜や古神宝類などが常設展示されてますが 今回は刀剣のみ展示です しかしながら 滅多に観られない安綱の名刀 童子切を観るだけでもいいとおもいます 興味のある方はどうぞ・・ お鹿さまには気を付けて



ということでおしまい 












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